グアムの某所にトンネルを造ったり盛土で橋をかけたりする工事を紹介している記事の続きです
コンクリートやアスファルトみたいに、固まってしまうとやり直しがきかない上に、表面に出て人の目にふれるものを施工するときはやはり緊張しますね、加えて私にとってグアムでの初めてのコンクリート打設なので緊張もひとしおです、
あ、ちなみに「打設」とは「コンクリートを型に流し込む」的な意味の言葉です、よく考えたらこの言葉、コンクリート以外に使ってるの見たことないですね
到着して初めてのコンクリートは、すぐ打設しないで本当に使っても良い品質のコンクリートなのかを見極めます
写真の左側に立っているのは役所の人です、真剣な眼差しでコンクリートを見極めています
コンクリートの柔らかさを測る試験器に、サンプルのコンクリートを入れていきます、この試験器はスランプコーンといい、形は違えど日本も同じことをします、「スランプ試験」といいます
写真でおじさんがメジャーを当てています、これは鉄の富士山みたいな形した取っ手みたいなのから、コンクリートの山の頭がどれだけ下がっているかを測っているんです
コンクリートが柔らかければ柔らかいほどコンクリートの山の高さが低くなってメジャーの長さが長くなるのです、つまりコンクリートの柔らかさとメジャーの長さが比例しているわけです、これにはちゃんと規格があって範囲内であることが確認できました
説明しておいてなんですが、これから先の人生でこの知識が役に立つ人がどれくらいいるんだって話ですよね、それにも増してこの話に興味があるニッチな嗜好の方がどれだけおられることか……
まあ長い人生生きていれば、コンクリートを打設することの一度や二度はあるかもしれませんよ、いやないか
ついでだから説明してしまうと、下の写真はプラスチックの筒状の入れ物にコンクリートを入れている様子です
表面を平らにします
乾燥しないようにふたをします、これは、日本語で「供試体」といいまして、これを所定の日数置いておいてから壊します、その時の壊れるまでの強度が規格値通りかを調べるわけです、コンクリートの強度を調べるサンプルなのですね
実際に作ったトンネルを壊すわけにいかないので、サンプル採りしているわけです
今回はバックホウのすくう部分、バケットといいますがそこにコンクリートを入れて打設します
バケットにためたコンクリートを打設する場所まで運んでいき、低い位置から落とします
この写真は投入されたコンクリートをバイブレーターでブルブルして均一に充てんさせる人、コンクリートを敷きならす人、コテで平らにする人、きれいに仕上げる人、みんな息の合ったチームプレイで作業をしています
半分を過ぎましたね
コンクリートミキサー車に近くなってきたら、直接コンクリートを投入します
この黒いケーブルみたいなのがバイブレーターと言いましてブルブル振動してコンクリートをすみっこまで充てんさせる機械です
ああ、もうすぐ終わりそうです、最後のところをコテで仕上げています
コンクリートの打設が終わりました、後は固まるのを待つばかり
次回は、トンネルの壁の型枠を設置いたします